シナリオ9無間満月の夜に 敵を全滅せよ
渚と晴臣との再会を喜びあう暇もなく、俺たちはA.G.Eビルに背を向け一路MOON研究所へ向かった。
渚に導かれてある建物に入ると、中央の一段高くなった位置に、黄色の球に管が巻きついた形状の装置があった。広い建物内を見下ろすようなそれは象徴的なオブジェのように見えた。 配置された悪魔たちが、一斉にこちらを向いた。
あの装置がMOONであることは一目瞭然だった。
「気を付けて!悪魔たちは最も力を出せる状態を常に保っているみたいよ!」
「勇二のプログラムを使っても悪魔との交渉はできないんだね」
「真の満月のときと同じというわけか…」
悪魔たちは満月のときのようにギラギラと光る眼で今にもこちらに襲いかかろうとしている。
「考えててもしょうがない!とにかく破壊しよう!」
キルフォートが天使ウリエルを召喚したのを見て、渚は魔神オーディンを、晴臣は鬼神ゾウチョウテンを召喚した。俺は目を見張った。キルフォートがウリエルを得たのと同じように、二人も新たな力を得ていたのだ。
総力戦だった。俺たちは二方向に展開し、さらに前衛後衛に別れ補給しながら撃破を重ねた。悪魔が送られてくる魔法陣は仲魔に封じさせた。
俺はひとつの宝箱から炎を帯びた剣を手に入れ、封印が間に合わなかった魔法陣から溢れてくるバイブ・カハを切り落とし続けた。
やがて悪魔を一掃し、魔法陣を塞いだあと、俺はMOONに剣を突き立てた。 MOONはしばらく振動を続けたが、何度か破裂音を上げたあと煙を上げ、静かになった。
「やったか!?」
「そのようだね。MOONは機能を停止したようだ」
キルフォートがMOONをまじまじと見たあと、真剣におっとりと言った。
「これで終わった…の?」
「奴らが生きている限り終わりは来ないだろう」
「A.G.E…」
渚が呟き、皆の顔を見回した。もはや言葉はいらなかった。敵はひとつだった。
「行こう!」
(レベル22)
キルと勇二以外レベル1だぞっ
メガテンは無限を無間と書くのが好きですね。無間地獄とか。
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